2026.08.07

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人事労務編

求職者との距離感は適切に保てていますか?

はじめに


採用において売り手市場といわれる昨今、採用面接のみならず、インターンシップ、OB・OG訪問、SNS等での連絡など、採用活動で自社の採用担当者等と求職者が直接やり取りする機会が多くあります。その際、求職者との距離感について、採用担当者等の個別の判断に任せきりになっていないでしょうか。

今回の勘所


求職者等との距離感を誤った採用担当者等の言動・態度は、SNS等で拡散されるなどして、企業の信用を損ないかねません。求職者等との接し方や距離感については、採用担当者等の個人的な感覚に委ねず、具体的なルールを定めることが重要です。

均等法改正に伴うルール作り


2026年10月1日から、均等法改正に伴い、企業には、求職者等に対するセクハラを防止するために必要な措置を講じることが義務付けられます。対象となる場面には、採用面接や会社説明会だけでなく、インターンシップ、OB・OG訪問、教育実習のほか、SNS等を介したオンライン上のやり取りも含まれます。

求職者は、従業員の言動や態度に違和感を覚えても、採否への影響を懸念し、明確に拒否したり、異議を述べたりすることが難しい立場にあります。過去には、OB・OG訪問やインターンシップで知り合った学生に対し、従業員が就職相談等を名目に個別に接触し、わいせつ行為に及んだとして逮捕された事案も報道されています。

こうした事案を踏まえると、企業においては、単に「求職者にセクハラをしてはならない」と周知するだけでは十分ではありません。面談を行う時間・場所・実施体制、求職者との連絡に使用する手段、私的な連絡や飲食の可否などについて、具体的なルールを設けた上、広く求職者と接する可能性のある従業員に周知し、その遵守を求めることが重要です。

まとめ


求職者は、まだ自社の従業員ではありません。しかし、採用活動中の従業員の言動や態度は、求職者本人だけでなく、その保護者や学校関係者にも、その企業の姿勢そのものとして受け止められます。

求職者等に対するセクハラ対策を、単なる採用担当者等への注意喚起ではなく、企業が採用活動の公正さと求職者の尊厳を守る仕組みとして機能させることが、企業の信頼を守ることにつながります。